★セックスの本質は…

 峡北地域の高校生グループが同地域の高校生約九百人を対象に性に関する実態調査を行ったところ、高校時代の性体験を生徒の四割が容認していることが分かった。八日にベルクラシック甲府で開かれた県高校保健研究大会で発表した。二十四年前に峡西南地域の高校生が行った同様の調査では、異性との交際を始めた時期が高校一、二年生という回答が多かったのに対し、今回の調査では中学一、二年生へと移っていて、研究調査グループは初体験も低年齢化しているとみている。(中略)

 「今まで性行為をしたことがあるか」と聞いたところ、「ある」と答えた男子は16%、女子は15%で、日本性教育協会が二○○五年に行った青少年の性行動全国調査の性経験率(男子26・6%、女子が30・0%)に比べ、10-15ポイント少なかった。

 経験者のうち、初めての性交体験の時期は、男子は36%、女子は37%が高校一年生。次いで男子は中三で28%、女性は高二で25%だった。「性行為はいつからしてもよいと思うか」という質問には、男女ともに44%が「高校生」と答え、高校生の性行為を容認する意見が目立った。(後略)

このニュースに対して、2ちゃんねるの反応はいつも通り、やせ我慢と羨望と諦めの感想が多い。

セックスで一番大切なのは、ペニスをヴァギナに挿入することじゃないと思う。もちろん、セックスの成立要件としては必要かもしれない。でも、それで終わりじゃない。

「チ○ポをマ○コに突っ込むことしかないじゃん?」と単純に理解するだけで事足りる人はそれでもいいだろう。しかし、セックスをそのように薄っぺらにとらえない方が、自分のためになると思うんだよね。

セックスって、自分のもっともプライベートな部分を他人にさらけ出すことだと思う。プライベートな部分というのは、体の一部だったり、心の一部だったりする。

もしセックスについて、たとえば食事と同じくらい、ためらいなく話せたり、気軽なものだと思ったりしているなら、大切な人に自分のプライベートな部分(弱みでもある)を見せて対話する、コミュニケーションを取ることが難しくなるのではないかな。

コミュニケーションを取る方法は他にもあるけれど、セックスによってコミュニケーションを取りたい関係というのもある。そんなときに、プライベートな部分は持っていた方が気持ちが伝わりやすいのでは?

セックスで、相手に自分のプライベートな部分を見せることでコミュニケーションを取る方法が採れないなら、別の方法を用意する必要がある。それはきっとセックスよりもずっと面倒で、難しいものだと思う。風俗嬢とか、いわゆるヤリマンともし結婚するとなったときに、一番大きな問題になりそうなのは、きっとそこだと思う。

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★「セックスするな」以外の若者への勧めはないのか

10代における人工妊娠中絶の実施率が全国で2番目に高いのが、福島県らしい。asahi.comから。

中絶の問題に取り組んでいる「西口クリニック婦人科」(福島市)の野口まゆみ医師は「自分を大切に考えず、中絶の危険性を説明するだけでは、のれんに腕おしという人が目立つ。『性交渉は良くない』と道徳的に説いても効果は少ない。避妊の理解の促進も考えるべきでは」と語る。

この後の部分でも書いてあるが、単純に「セックスするな」と言っても、10代の耳には届かない。10代の若者を取り巻く環境や彼女らの考え方を理解した上で、適切な言葉で必要なことを伝えていくしかない。

また、この記事を読んでいて感じたのだが、ここで行われている性教育で若者に伝えたいことは、結局のところ、「セックスするな」ということなのだろうか。

同校の授業で採り入れられたのが、京都大学大学院医学研究科の木原雅子助教授(社会疫学)の手法だ。(1)中絶や性感染症は自分にも起こりうる(2)性交渉を急ぐ必要はない――ことを認識させるのが授業でのポイントになるという。 (中略)

 「自分も危ない、という認識を伝えることが重要だ」と語る木原助教授は、モデル授業の最後をいつもこう締めくくるという。「丁寧な人間関係を築いて下さい」

中絶や性感染症に対しては、正しい避妊方法を教えると同時に、相手をきちんと見て選ぶことを教えるべきだろう。不特定多数の異性と性関係を結んでいる相手とはセックスしない。この原則を若者に伝えられたら、性感染症の問題はある程度解決するのではないか。また、セックスを急ぐ必要は全くないが、中絶や性感染症を忌避するあまり、セックスをしないという選択肢を選ばせるというのも、いかがなものか。「セックスと言えば、性感染症と妊娠」と連想されるのは、ちょっと悲しい。性はもっともっと豊かなものなのにね。

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★性教育を政争のネタにするな

自由民主党足立総支部連合会のページでは、ジェンダーフリーを提唱する民主党を批判するプロパガンダが掲載されているが、その中に子どもへの性教育を非難する個所がいくつも見られる。ソースはこちら

あなたは子供にセックステクニックを、学校で教えて欲しいと思いますか?(中略)「お父さんは、ペニスを お母さんのワギナにくっつけて、せいしが外に出ないようにして届けます。」(中略)子供達は知的好奇心の塊です。そして正しい知識を身につけさせる教育は必要でしょう。しかし、適切でない時期に身につけた知識や経験が子供に与える影響は深刻です。

「セックステクニックを学校で教えてほしいか」と聞かれて、Yesと答える親はあまりいないだろう。なぜなら「セックステクニック」という言葉で連想されるのは、セックスに至るまでの誘惑のテクニックや、体位などセックス中のテクニックだからだ。この質問を「どうすれば子どもが誕生するのか」という質問に置き換えれば、答えも変わってくるはず。つまり、質問の中に特定の答えを誘導する意図が潜り込んでいるわけだ。これでは、ここから後の話の信頼性も危うい。

「ピルには月経痛をやわらげる、月経の出血量を少なくするなどの働きもある。月経で困っている女の子の治療のために使うこともできるんだ。これも産婦人科のお医者さんに相談してみてね!」と、まるで中学生にピルを奨めているかのような記述まであるのです。 ホルモンバランスの安定していない未成年がホルモンを調節するピルを飲む危険性に触れていないのは大変危険といえます。

ピルは、個人個人によって処方が違うのではなかったかな。危険性は医師が調べ、患者である女性に対して説明される必要はあるが、判断は患者自身(未成年であれば、親も関係してくれるかもしれないが)に任されるべき。むしろ、ピルを知らないことによる弊害の方が大きいと思う。

余談になりますが子供の非行化と育った家庭環境に関係があることは広く知れ渡っています。これは大人になればイヤと言うほど知る世界を幼いウチから見せられることも一因ではないでしょうか?

ここは、まったく余談。ここを書いた人の個人的な感想だろう。後半の主張の根拠はない。読み手は無視すべき。

ということで、このページの内容は噴飯ものだと言える。むしろ、民主党との政争の中で作られた、出来の悪いプロパガンダだと考えるのがいい。

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★援交を考えるときに見落としがちなこと

再び、圓田浩二「援交少女とロリコン男」(洋泉社)について。援助交際など未成年女性(以下、「少女」とする)を対象とした性については、多くの日本人が意図的に見過ごそうとしているか、あるいは無意識のうちに見逃している事実がいくつもある。

まずは、すでに挙げたように、援助交際の実際の場面では、少女の側から男性に持ちかけられることが圧倒的に多い。決して、大人が少女をいいように騙して、言うことを聞かせているというわけではない。もちろん、セックスの後、代価を支払わずに逃げる、いわゆる「やり逃げ」など、“契約”に違反する男性もいるが、決してそれがすべてではないし、多いというわけでもない。すなわち、「少女は無垢な存在(金のために自分の体を売りたいなどとは絶対に考えない存在)である」という命題は、端的に間違っている。

中学生・高校生にあたる年代の少女が、成人男性などと性交渉を持つこと、あるいは結婚することは、近代社会において、あるいはそれ以前の社会において珍しいことではなく、むしろ自然であった(pp.166参照)。また、医学的にも、個人差はあるにせよ、中学生・高校生くらいの年代で、身体はもはや出産に適した程度にまで成熟する。また、出産に適した身体の少女に対して、男性が性的魅力を感じるのも、ヒトという種を保存するためにはむしろ自然である(p.168参照)。すなわち、「少女は未熟であるから、セックスから遠ざけて、大切に保護すべきである」という要請は、相対化されるべきである。

さらに、すでにここでも指摘したことだが、日本のメディアでは、少女への性的欲望をあおり立てる情報が氾濫している。たとえば「モーニング娘。」のメンバーが、プロモーションビデオの中で嫌々牛乳を飲まされるシーンがあるが、当然ながら、牛乳は精液のメタファーである(p.176)。これに限らず、現代の日本社会には、少女に対する欲望をかき立てる情報にあふれている。それにもかかわらず、男性が「自分は少女が好きだ」と告白すれば、ロリコンとして社会的に抹殺されてしまいかねない。つまり、日本の現代社会は、ロリコンを生産しつつ抹殺するという、巨大なマッチポンプと化している。

このような状況を打破するには、どうすればよいか。私の考えもまだまとまってはいない。少女と成人男性のセックスを合法化し、成人男性に結婚などの形で責任をとらせる方法が、逆説的ながら、一つの突破口になりそうな気もするが、しかし、社会全体がそのような流れにでもならない限り、法律で拘束できるような問題ではなさそうだ。もう一つの方向性は、少女とのセックスを思わせるような情報を、メディアから排除すること。たとえば、少女の芸能活動を制限し、ミニスカートでテレビ番組に登場するなど御法度であるような状況を作り出す。メディアによって、少女への性的欲求を呼び覚まされた男性に対しては、効果的かもしれない(もちろん、インターネットなど別のメディアへの逃げ道もふさいでおく)。いずれの方法も、効果はあると思うのだが、実現の可能性が限りなくゼロに近い。

結局のところ、ロリコン(や二次コン)は増殖し、一方で成人女性に対する欲望は限りなく減少するか歪曲される可能性が高いと言わざるを得ない。これで本当にいいのか?

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★援助交際には4つのタイプがある

圓田浩二「援交少女とロリコン男」(洋泉社)によれば、援助交際を行う少女は4つのタイプに大別できるらしい(p.57)。

  1. バイト系…援助交際を、短時間で大金を稼げるものととらえる
  2. 快楽系…援助交際を行うことで、金銭だけでなく、性的快楽も獲得しようとする
  3. 魅力確認系…自分の女性としての魅力を、援助交際の場で確認しようとする
  4. AC系…「寂しい」「人のぬくもりが欲しい」という理由で援助交際を行い、心理的安定感や人格的な承認を得ようとする

それから、未成年者(女子)を相手とする買売春では、圧倒的に未成年者の方からの売春が多いそうだ(p.21)。もちろん、買う人間がいるからこそ、売る行為が成立するのではあるが、未成年者が「誘う側」に回っている場面が多いことに、決して目をつぶるべきではない。でないと、問題の解決につながらない。

なお、未成年者を性的対象とする援助交際は、もはや日常化していて、特異な現象ではないようだ。もちろん、違法ではあるが、変態的な欲望を持ち、少数派に属する男性が自らの欲望を満たすための場とは言えない。この点も看過すべきではない。

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★「モデル募集」に注意!

たまに掲示板で見ることがあるが、やはり危険なことが多いようだ。18歳未満の少女が「モデル募集」というネット上の書き込みに釣られて応募したところ、セックスを強要されたり、児童ポルノに出演させられたりする事件が多発しているようだ。特に、携帯電話用サイトでひどいらしい。

悪いのは大人だが、危険だとわかっていて、そのような掲示板を利用する子どもの言い分は聞いておく必要がある。14歳の女子中学生は、取材でこう話す。

怖い部分もあるけど、欲しいものを買うには小遣いが足りない。これは親への反抗だから。

さて、どうしたものか。

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★性教育は無駄?

まったく無駄だというわけではないが、単に知識を増やしただけでは無駄だと、三砂ちづるは言う。「オニババ化する女たち 女性の身体性を取り戻す」より。

今、保健医療の場では「健康教育は知識は増やすけれども、行動変容は生み出さない」と言われています。たとえば、エイズ予防のためにはコンドーム使用が重要であることは、今は誰でも知っていると思いますが、「エイズ予防のためにコンドームを使用しなければならない」という知識を持っていることということと、「実際に必ずコンドームを使用する」という行動を起こすことの間には、大きなギャップがあるのです。知っていても、やらない。つまり、知識は行動の変革には結びついていません。(37ページ)

つまりは、読売新聞のサイトで紹介されているような、一般的な形での性教育は、実際に自分を守る行動に結びついていかない、ということか。

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★ティーンエイジャーの出産をどう考えるか

15歳から19歳の少女の妊娠率は、日本は主要先進国の中ではほぼ最低である。一方、妊娠した少女の出産率もまた最低に近い。毎日新聞のサイトの資料をまず引用する。なお、基の資料をソートして、出産した割合の逆順に並べてある。

15歳から19歳の少女の妊娠率

まずこれを見てわかるのは、日本は、妊娠する少女の割合が非常に少ない国だということだ。1000人あたりの妊娠する少女の数は10.2で、主要先進国中、最下位である。また、出産する少女の数は3.9で、これも最下位である。米国やニュージーランド、カナダなどと比べて、極端に少ないことがこの資料からわかる。また、妊娠した少女が出産する割合も非常に低い。

他の国に目を向けてみると、アイルランドやドイツ、オランダなどでは妊娠する少女の数は少ないが、出産する少女の割合は高い。宗教的な理由があるのか、あるいは移民など特定の民族で出産率が高いのか、そのあたりは私にはわからない。オランダでは出産率が高いのに、お隣のデンマークでは非常に低いのも何か理由があるのではないかと思われる。

この資料に対して、北村医師はこのように分析する。

オトナの目から見たら頼りないとはいえ、若者たちにも「産む」「産まない」の選択権はあるはずです。事実、15歳から19歳の女子人口千対の出産率は米国では54.4人でありながら、わが国の場合は3.9人と超低率です。日本は若者たちのリプロダクティブ・ヘルス/ライツ(性と生殖に関する健康と権利)が軽視されている国とはいえないでしょうか。産むことだけが美徳だとは考えませんが、産みたい欲求がありながら強迫的に人工妊娠中絶に向けられることが健全な社会であろうはずがありません。もちろん、中絶する権利が保障されていることも教えられなければなりません。

この資料にある米国と日本の数字だけを比較して、「ほら、こんなに違うから、日本ではリプロダクティブ・ヘルス/ライツが軽視されているんだよ」というのは、やや乱暴な議論だろう。というのは、デンマークやスウェーデンは、日本よりもさらに出産率は低いからだ。

ただし、リンク先のページで北村医師が述べているように、日本にも、出産や中絶をめぐる悲劇は少なくない。これを防ぐには性教育が必要であり、また、若者が選択したい避妊法や人工妊娠中絶に関するサポートも必要だろう。

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