★旦那の扱い方

男は単純だ。落ち込んだ男を励ますには、美味しいものをそっと出しておけばいい。鷲田小弥太『あの哲学者にでも聞いてみるか (祥伝社新書 97)』より。

男は時に落ち込みます。あなたの夫のようにアグレッシブな面が強いと、摩擦も多く、それがたまるとエネルギーがグンと落ちます。そんなときがやっかいですが、私(福沢)の解決法は、単純です。一品か二品、美味いもの=珍しい高価なものをそっと出してくれる妻の心配りです。肴には大好きな酒です。1人で夜半まで、ぼそぼそと愚痴を言いながら酒を飲むのがいいですね。/こんな時、言葉や態度で、「頑張って」とやられると、逆に落ち込みがきつくなります。妻の愚痴は最低です。ただし、落ち込んだときの反応や対処は、男女、子供に本質的な違いはありません。「心づくし」です。(pp.139)

落ち込んで仕事から帰ってきたと、好物の美味しい肴と酒が出てきたら、確かにちょっと気が紛れるだろうなあ。「オレってダメだよなあ」と言って、妻に「そんなことないわよ」と言ってもらうのもいいけどね。自分の悪いところを自分で挙げていき、妻がいちいちそれを否定した上で、自分のいいところを挙げてくれて、さらにそれが妻の本心だとわかったら、もっとうれしい。我ながら、バカだと思う。

まあ藻男の戯れ言だけどね。

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待つということ

世界中の産業が、ジャストオンタイムで動いていこうとしている。テレビのドキュメンタリーを見ていたら、米国のある靴メーカーの話題が取り扱われていた。

生産拠点は香港近くの工場だ。米国内の小売店での売れ行きによって、生産するタイプと数が決まる。決定すると、発注後、数週間で店頭に並べたい。メーカーのそんな要求に応えるべく、工場は特別体制を組み、運送会社はトラックと船、鉄道、時には飛行機まで動員して、製品を運ぶ。

現代は、消費者に「待つ」ことを期待しない。今、ほしいものを提供し、今、楽しんでもらうために、最大の労力を払う。米国に限らず、日本も事情は同じである。

さて、そういったビジネスでの時間の流れと、全く異なる物差しで測らねばならないのが、子供だろう。「早くしなさい」が口癖の親がいれば、子供のやることをじっと待っていられる親もいる。後者の方が望ましいあり方であるのは言うまでもないが、ジャストオンタイムが重んじられる現代では難しい。

意のままにならないもの、偶然に翻弄されるもの、自分を超えたもの、自分の力ではどうにもならないもの、それに対してはただ受け身でいるしかないもの、いたずらに動くことなくただそこにじっとしているしかないもの。「待つということ」(鷲田清一)

「待つ」ということを、もう一度考え直す時期にきているのかもしれない。

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★中学3年・男子、彼女ができて生活が乱れたのだが…

中学3年生の息子を持つ女性からの相談。YOMIURI ONLINEから。

中3の息子のことで、ご相談します。今までは勉強も部活も一生懸命頑張っていましたが、なかなか成果が現れないことからか、自暴自棄になっています。また、彼女が出来てからは彼女の言いなり(かっこいいところを見せたい様子)で生活がかなり乱れてしまっています。最近は塾を辞めたいと言っております。学校の先生には反発しており、授業中は彼女に手紙を書いているか、寝ている状態の上、塾を辞めたとしても彼の自由な時間は彼女と夜、ふらふらするために使われてしまうのではと不安です。彼女も息子に夢中なようで、ともかく会いたがり、くっつきたがります。彼女に勧められてアルコールを外で飲んできたり、大衆の中でキスをしていたりと、ともかくはちゃめちゃです。塾だけはきちんと行っていたのですが・・・・。このまま彼の意思を認めてあげるべきなのか、とても悩んでおります。

これ、「彼女ができたから、生活が乱れてきた」とか、「塾を辞めたいという彼の意思を認めるべきか」とか、そういう問題じゃないぞ。

まず、「彼女に勧められてアルコールを外で飲んできた」というのは、深刻な問題で、立派な非行であり、違法行為でもある。これは、彼女の親や学校とも話し合う必要があり、この件を放置したまま、彼女と息子の関係を云々しても仕方ない。

この相談を読んでいて、思い出したことがある。

大学に入ったばかりの頃、中学時代の同級生から頼まれて、同級生の親戚の中学3年生男子の家庭教師を半年ほどしていたことがある。彼は、分数の計算も怪しいほどで、成績は下から10%に入るような状態だった。公立高校の最下位にも入れるかどうかわからない学力だった。

家庭教師に行き始めてしばらくすると、2時間の時間のうち、半分ほど最近熱中しているギターのことを話すようになり、練習の様子を見せてくれるようになった。当時、子どもを教える人間としては全くの役立たずだった私は、彼の話を聞くことがプラスになると思っていたため、ギターの練習を我慢して見ていたのを記憶している。

結局、彼の学力はほとんど向上せず、お金を出せば誰でも進学できる専門学校に入学したと聞いた。今頃、どうしているだろうか…。

後になって気がついたのだが、問題は家庭環境にもあった。家庭教師の時間が終わった後、いつも夜9時過ぎになるわけだが、彼はその後、外に遊びに行くことが多いようだった。親はそれを止めるでもなく、自分が友達とカラオケに行っていたこともあった。まったく、「DQNの子はDQNである」という命題は正しい。

さて、この質問者の件に戻る。勝手なアドバイスをするなら、まず子どもに対して夜間外出を禁止すること。当然、親も夜間は出歩かないこと。子どもに勉強させたいのであれば、親も家庭内に勉強しやすい雰囲気を作ること。彼女と会うときは、家に呼ばせて、親も一緒になって話すといい。また、非行に属する行為(飲酒、喫煙、器物損壊、窃盗、傷害など)は、警察や学校など関係機関と連携して厳しく指導することを言っておき、その通りに振る舞うこと。何より、社会のルールや、社会で生活する上で必要な力を身につけさせるのは、親としての義務であると考えて、塾には行かせること。この生徒の学力は、おそらく中位以下だと思われるので、それに対応できる体制の塾に変更するのはかまわないが、塾通いを止めさせるのは、凧の糸を切ってしまうようなもので、絶対に勧められない。

…とまあ、子どものいない男が力説しても、説得力がないが。

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