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★失恋の悲しみのいかに深いことか

俵万智「チョコレート革命」(pp.60)より。「晴れ女」という連作の後半を勝手に解釈。下手な解釈で失礼。

今日ついた君の手紙は読まないと言われておりぬ見抜かれている

この手紙の内容はどういうものだったのだろうか。「君の手紙は読まない」と言う男に出した手紙で、自分が待っていることを知らせたのか。別れることを決めた彼は、もう女の言葉に耳を貸さない。

枝毛切るともなく髪の先見つめ考えているこれからのこと

別れが迫っていることは女にもはっきりわかっている。ただ、そこから目をそらしたいような気分がして、枝毛を探してみる。私なら、コーヒーショップの窓際に座って、ひとり外をぼんやり眺めるだろうか。

別れ話を抱えて君に会いにゆくこんな日も吾は「晴れ女」なり
もう二度と来ないと思う君の部屋 腐らせないでねミルク、玉ねぎ

目になじんだ男の部屋の風景。食事を作ってあげたことも何度もある。冷蔵庫の中身まできちんと把握していた女は、さりげなく部屋を見回して、目に焼き付けておこうとする。最後に、飲み残しの牛乳と使い切れなかったタマネギのことを気にしているような振りをして、気持ちを押し殺す。

きつくきつく我の鋳型をとるように君は最後の抱擁をする

そんな女の意図を汲んでか、男は女を抱き寄せる。女を抱き寄せるより、握手をして別れるか、寂しげに微笑んでみせるか、どちらかを男は採りたかったが…。

ドアをしめ一人の一歩踏み出せば危うい色の夕焼けに会う

男の部屋のドアを閉めると、つながっていた糸が完全に切れた気がした。足取りは重いが、しかし、自由になったような気もする。何かが終わったような感覚とともに男の部屋を後にする。ただ、油断すると、心が男の元に戻ろうとしているのが感じられる。後ろ髪を引かれるとは、このことか。

白和えを作ってあげる約束のこと思い出す別れたあとで

そういえば、と思い出す約束。もはや約束を果たすことはできない。切れたはずの男との糸は、変なところでつながったままだった。それをたぐることは、もうできないけれど。


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いくつになっても、どんな環境であっても、心の綾が折り重なって増えていくような恋をしたいものだ、と思う。

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