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★付き合っているうちに、美人でなくなるのはなぜ?

美人と付き合っていたのに、相手がなぜか美人でなくなってきた。そういう場面を想定していただきたい。理由は何だろうか。白取春彦「哲学しようよ!」から。ちなみに、ここでは「相手がファッションに手を抜くようになった」など、女性側の変化はここではなかったものとする。

ぼくは美人が好きです。(中略)で、社内で一番美人だと誰もが認める女性と交際したんですけど、どういうわけか、だんだん美人じゃなくなってくるんですよね。ミスコンで優勝した女性と付き合ってもみたんですけど、やっぱりだんだん美しくなくなってきました。不思議です。(17ページ)

女性側に変化がなかったとしたら、変化したのは男性側しかあるまい。「ぼく」の美人に関する判断基準が変化してきたのではないか、ということになる。

ここで登場するのがイマヌエル・カント(1724-1804、ドイツ)である。カントは、美しさには“自由美”と“随伴美”の2種類があるという。自由美とは、「概念に毒されていない美しさ」(20ページ)である。花や貝の模様など、自然物の美のほとんどが自由美であるが、人工物の中にもクラシック音楽(特に古典派か)のように、概念(特に言葉にまつわる概念)から離れ、自由美を有するものもある。

これに対して、随伴美の方は「概念にべったりと毒された美しさ」(21ページ)である。たとえば、ギリシアのパルテノン神殿の美しさは、黄金分割だとか、「神々しさとか伝統とか、厳格さとか潔癖さ」(21ページ)といった概念によって裏付けられた美である。美人の持つ美しさ、競走馬の美しさ、サンピエトロ寺院やタージマハールなど宗教的建造物の持つ美しさは随伴美であり、自由美より格下だとカントは考える。

さて、ここまで理解していただいたところで、白取の答えはこうなる。ちなみに、この節はオカマがしゃべっているという設定で書かれている。(笑)

あなたが、ある女性を遠くから見ていたとき、美しく見えたというのは、あなたがその人に対して無関係だったし、彼女に対する概念も薄かったからなの。そして、お付き合いしているうちに、美人に見えなくなるのは当然なのよ。何しろ、あなたと交際して親しくなったからよ。分かるかしら、自分からの距離が遠いほど、自分の概念との関係が薄いほど、人間は美を感じるってこと。(21ページ)

随伴美の美しさは、それを支える概念が純粋でなければ維持できない、ということか。つまり、付き合い始めて、親密を増していき、相手についていろんな情報を得るほど、随伴美は色あせていく。これを防ぐ方法はない。

まあ、普通は、女性の方がオシャレに手を抜くようになったとか、そういうオチだろうけれど、「こういうこともある」と覚えておくと、何かの役に立つかもしれないね。

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コメント

>どういうわけか、だんだん美人じゃなくなってくるんですよね。
いうなれば「恋の魔法」が切れてきたのかも・・・

付き合っていくうちに、だんだん格好良くなくなっていく男性も、いますね・・・

投稿: mia | 2004年11月 7日 (日) 午前 06時52分

素敵な恋愛を続けて美しくなっていく女性もいますね。
恋をして美しくなるには
ダメ男かイイ男を付き合え
と何かの本に書いてあったなぁ。
普通の男であると美しくならんそうです。
男も女も相手によるんでしょう。

投稿: うな | 2004年11月 9日 (火) 午前 01時28分

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