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片思いの辛さ

遂げられない恋の辛さは、今も昔も変わらない。

相思はぬ
人を思ふは
大寺の
餓鬼の後方(しりへ)に
額(ぬか)づくがごと

(笠女郎『万葉集』巻四)

いくらその人を思おうと、本来思いの届かぬ人であるなら、これ以上思いを寄せるのは、まるで大寺にある餓鬼の像の後ろから地に額ずいて仏様を拝むのと同じだ。(『男うた女うた──女性歌人編』中公新書p.42)

笠女郎(かさのいらつめ)が大伴家持(おおとものやかもち)に送ったとされる歌の1つ。あえて醜悪なたとえを持ち出すことによって、自嘲しつつ、思いの届かぬ人のことを諦めようとしている。

ただ、恋の基本は片思いだと思う。「コクる」のもいいし、相思相愛ならもっといい。しかし、相手に伝えることや、相手とその感情を共有することだけが目的である恋は、実は大したものではなくて、取り替えの効く“何か”でしかないと思う。

その人のことをただ思い続けることを選択したとき、恋は終わる。同時に、恋は完全な形となる。

そういう気がする。

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